秘密 season 0 原罪 (2巻) レビュー 2
レビュー2!!
ここまでレビューしてなかった分です。
そのせいか長…………っ!!!
そしてその後のメロディレビュー短………っ!!
いつの間にこんな長々レビュー書いちゃうようになったのか。
メロディレビューのも、焼き直しつつ、最後まで行くつもりです。
そんなこんなでおつきあいください。
STORY
入院していたユリヤが何者かに連れ去られた。
早く病院に戻さないと命に関わると焦る薪。
その捜査の合間、青木に「手紙は読んでいない」「内容を話せ」というが……

ある意味、薪さんも『無駄美人』(©ちはやふる)なのかもしれん……
タジクは、女の遺体を前にしていた。
「ガリーナツォイ どうやらこいつも発症したらしい」
覚醒剤を吸引しながら川谷寿明がこともなげに言う
「悪いけどまた始末しといて」
ガリーナの瞳をそっと閉じさせるタジク
「もう今更断れないよな?」
寿明の隣には沙羅の姿が。沙羅にも頼むよう悪びれずに言う。
タジクは手話で更に寿明とは別れるように勧めるのだが……
タジクがいれば小一時間で人一人あとかたもなくバラすことができる、科捜研や第九も怖くないーー
いい男を連れてきてくれたな、沙羅
となんの罪の意識もなく言う川谷寿明に、タジクは沙羅の顔を見つめるが彼女はただ視線をそらすばかりだった。
また、ということはその前にも始末させられたんでしょうが、タジクも川谷にすぐに特定部位を混入して云々とかしないですよね?
きっかけになった事件があったんでしょうか?それが吉川ヒナ?沙羅に暴力を振るったから?
ちょっとこの辺りの川谷親子と沙羅の関係性、タジクとの絡みがどーもよくわからないんですよねえ〜〜
ま、またもうちょっといろんなことが明らかになってから、詳しく。
そしてーー
ガリーナの妹、入院中のユリヤもまた、川谷寿明の手で殺害された。
タジクを呼べ、と言われ、混乱の中すがるように助けを求めてきた沙羅。
取り乱す沙羅をなだめ、自分がなんとかするからそれまで頑張れ、と励ますタジク
「君は絶対に刑務所に行くようなことにはならない
なぜならその時は俺がかわりに刑務所に入るからだ。
俺は君に恩がある。」
タジクの言葉に沙羅は落ち着きを取り戻す
「やるんだ沙羅!こんなところで捕まるな。君には目的があるんだろ!」
そしてタジクは路上で浮浪者を拉致しーー
ユリヤとその浮浪者を入れ替えたのだった。
薪たちはユリヤが行方不明になった連絡を受け、その姿が浮浪者に変わっていることに呆然とする。
関係者から聞き取りをした第九職員、波多野が状況を説明する。
その浮浪者は代官山周辺を住処にしているホームレスで、今朝の11時ころ路上で襲われ、目が覚めたら病院にいたという。
ユリヤにつながれていた心拍数などのチェックをするモニターは彼に付け替えられており異常がなかったため、病院側は発見が遅れ正午になって始めてこの自体に気がついたという。
拉致時間と場所移動時間、発見時間を考えると11時半から正午までの20分弱に犯行が行われたと推測される。
しかし、この大病院で誰にも気がつかれずにユリヤを運び出すなど……
「医師も看護師も口を揃えてまるで…」
「まるで?」
薪は硬く拳を作り、テーブルを叩いた
「まるで…」
「『まるで、手品のようだ』?」
「そうです!」と顔をぱっと輝かせる波多野
「あるいは『まるで煙のようにユリヤが消えてあの男があらわれたんです』?」
「どうしてみんなの言ってたことがわかるんですか、所長……」
思わず薪の美貌にぽーっとなる波多野だが、岡部は気が気じゃない。波多野はまだ新人で女子ですから……と弱々しくつぶやく。
「ばかだな……そんなこと……」
波多野の手帳をぐしゃりと握りつぶし
「あるわけないだろうっっ……!!」
怒りに任せて波多野に迫る薪を、岡部は止める。
薪は「お前もバカでないなら証拠を探せ」と波多野に指示するが、結局監視カメラも訪問者リストも細工されており何も掴めなかった。
残されたのは病室についたほんの少しの血痕のみーー
薪さんの美貌にぽわん、となる波多野ちゃん。
対照的にびびりまくる岡部母さん。「女子女子!女の子!」と気を使っていてかわいい岡部さん。
女子だからといって扱いに変わりはない薪さん。
その血痕はほぼ100%ユリヤのものだという岡部。その血痕に「尾」がついていると言う薪。
その尾はベッドの上から壁に飛んできたという証拠だった。
おそらく、犯人は下の防水シーツごと死体を包み、洗濯カートらしきものにいれ、誰の気にもとまらないような作業服すがたで運んだのではないかと推測する。
そして浮浪者をまた運び、代わりに電極をつけ、逃亡したーー
しかし岡部は「出来るんでしょうか。そんなこと……」と驚愕の表情を見せた。
「出来たからあのホームレスが寝てたんだろ」
「だとしたら犯人は病院関係者では?それかよほど用意周到に計画を……」
しかし薪の見立ては違っていた。
昼間近の11時に代官山の路上で浮浪者を襲うような危険を犯しているーーこれは突発的な犯罪だと。
突発的でいきあたりばったりーー
だが。
恐ろしく頭が回り、場数を踏んでいる
薪の脳裏にいくつものピースが浮かんでは消える。
代官山
料理人などの作業服
11時過ぎ
あの、自分と対峙していたときにかかってきた電話ーー
あのとき
あの男……っ!
よくもこの僕の目の前で……!!
『よくもこの僕の目の前で……!!』自信家薪さん!!
いいなあ、このセリフ!!
薪はその足で警視総監の部屋に向かった。
警視総監は昼食に愛妻弁当を食していたところだった。
川谷雅人衆議院議員の息子、川谷寿明と秘書の沙羅の指紋がユリヤの病室から検出されたのだ。
病院関係者からも、ユリヤの病室に二人が出入りしていた証言は取れている。
二人が事件に関与しているのは確かなのに、2人の接触が止められているのはなぜかとまくしたてる薪にげんなりする警視総監。
「あなたが横ヤリをいれていると聞きましたが!?」
ユリヤはすぐに病院に戻さないと命に関わる、川谷寿明宅の捜査令状を、と警視総監の手を抑えつける。
その手にした湯飲みには「プレミアム」のマークが……
川谷雅人衆議院議員もまた「プレミアム」のメンバーであることを知る薪は
「まさか『プレミアム』の会員の犯罪は総て総監のお目こぼしが利くわけではないですよね……?」
と迫るが、総監はとうとう声を荒げ
「何を失敬な!」
総監はそもそも死体もない、残されたのは証拠能力のないちょっとの脳と数滴の血液だけ、それでは殺人事件にさえならない、と怒鳴る。
「そのお言葉、ユリヤを救出せずに死体になるまで待てと聞こえますが……!!」
どうとってもらってもかまわん、出て行けという総監に言い返すことができず部屋を後にする薪。
令状がとれたか、と薪を追いかける波多野だが、怒りに震える薪はその手を払いのけ歩いて行ってしまう。
その剣幕に怯える波多野だったが……
落とされた手帳を拾い、波多野に渡す男が。薪の元部下、青木だった。
「ちょっとこわいけどちゃんとついていかないと、あの人暴走しちゃうよ」
「ちゃんととめてあげて」
お前にだけは言われたくない!!!!
と、99.9%の読者がツッコミをいれたことでしょう。
暴走は青木くんの得意分野でしょう??
そして、警視総監!
清水先生、なにげに彼がお気に入りなのかな??
なんと海苔で『LOVE』って書かれた愛妻弁当食べている〜〜!!!
奥さん愛らしい感じの方なんですね。やだもう〜〜
でもお弁当、ちょっと米多すぎませんか奥様。
接触が止められているのはちょっと納得いきませんが、事件にすらならないという言い分はまあ……確かにな……と思ったり……
警視総監って憎まれ役なんだけど、言っていることはいつもまっとうなんですよね。
つまらないほどにまっとうだからこそ薪さんとぶつかってしまうのか。
タジクはレストランで仕事中だった。
下のシェフらに食材を無駄にしないよう指示しながらも、彼は妹のことを思い出していた。
病気の妹のために、「他所の国の猫」のための缶詰をもってきたタジク。
その妹はそれを口にし、美味しい、と喜ぶ。
その缶詰に描かれた美しい猫をみて「今度はその国の猫に生まれ変わって毎日これが食べたいなあ」と言った妹、アルマーー
その国の猫に……
思い出に浸るタジクの耳に、店内での騒ぎらしき喧騒が聴こえてくる。
駆けつけるとそのには薪の姿があった。
彼は、あのホームレスを連れてレストランを訪れていたのだ。
そのため、ドレスコードで女性店員と揉めていたのだがホームレスをみて驚きを隠せないタジク。
薪は挑戦的に、ホームレスが今朝あった大変な出来事を語り、彼にディナーをふるまっても罰はあたらないとおもう、と言うが……
女性店員はお断りを、というがタジクはそのような事情なら、とジャケットを彼に貸すように言う。
「まってください できればジャケットではなく包帯を!!」
唖然とする店員だが、薪はかまわない。
「タジクさん、あなた今朝全身を包帯で包まれたご婦人とこちらのホームレスの男性をもしやお取り違えされませんでしたか?」
青ざめるタジクに薪は続ける。
もし間違えただけなのであれば、彼女を返してくれ、早く病院に戻さないと命にかかわる、と懇願する。
そんな薪の必死の様子を見て、タジクはーー
「あなたを見ていると昔世話になった人を思い出す」
「あなたのような人と対峙していると 自分が今属している側の人間と自分の有り様を思って 泣きたくなります」
このタジクのセリフ、これは意味深なセリフですよね。
世話になった人、というのは沙羅で、沙羅の今の変わりようと、それを受け入れることしかできなかった自分が哀しいとおもっているんでしょうか。
タジクの本心が思わず出てしまったシーンでしたね。
でもそれならなんで沙羅を止めなかったのかと……やはり思ってしまうんですが………!!!
そして、『よその国の猫』つまり日本の猫に………アルマちゃん……私も生まれ変わりたいよ……
っていうか、私は私に飼われたい………。と日々思うほどにうちの猫を可愛がっておりますが何か。
そこへお互いの携帯に連絡が入る。
薪の携帯には「青木」の表示が……
レストランの外には青木と波多野がきていた。
「会議が終わったんならこんなところをフラフラしてないで帰って明太子でも食べて自分の仕事をしろ!」と怒鳴る薪に、青木は「薪さんが早く見たいかと思って」と荒川の河川敷で発見された遺体らしきものの写真を見せる。
行方不明になったユリヤの遺体かと、現場に移動する3人だったが、河川敷の様子をみて、薪は「違う」と感じるのだった。
「彼は……少なくともタジクは遺体をこんな場所にこんな河川敷にぞんざいに投げ捨てたりしない」
また、深く自らの思考に沈む薪は、さっきの携帯への着信音が昨夜と同じ、沙羅からだと気がつきレストランに戻ろうとする。
驚き薪の車を止める青木に薪は「どうせ死体は逃げないだろ。何か解ったら逐一僕に知らせろ」
と自分で言っておきながら、ハッとして
「じゃなかった!お前もうホントに帰れ!」と怒鳴った。
着信音が同じだからって沙羅からだとは限らないんじゃないかな………
変えてる人もいるけど、人によって変えているひとって少なくないですか?
周りの人でみたことないんです………(私の友人たちが面倒くさがりやなだけですかね??)
薪さんの「辛子明太子でも食って」とか「じゃなかった!お前もうホントに帰れ!」(しかもチビ薪Vr.!)可愛かった!
そこに岡部がやってきて、薪らに声をかけるが、またどこかへ行こうとする薪に
「おいっこら!!まて!!薪!バカ」と思わず叫ぶが、車がバックしてくる。
岡部はこっそり逃げようとするが、車の窓からかけられた言葉は意外なものだった
「そうだ 青木」
「手紙何だって?」
呆然と薪の顔を見つめる青木。
まだ読んでいない、読んでいる時間がないから今話せ。という薪。
「今……ですか」
「覚えてないのか」
「いえ、いいえでも……」
岡部や他の捜査員も大勢いる前で?
「でもここでは、すみません」
「ちょっとここでは」
そういう青木をみあげてふっと笑うと、薪は車を発進させた
「もう帰れ」とだけ残して。

やーん!薪さん、
試してる〜〜!?
青木くんの真意を読もうとしているのか、その表情は、微笑みは一体どういう意味!?
1:『家族』の意味を掴みかねていたので、反応で意味を推察しようと思った
2:みんなの前で言うようならやましくない手紙。言わないならやましい手紙。
3:ばっかやろう、あんな大事なこと手紙とかで済ませようとするんじゃねー!口で言え口で!
ん〜〜〜……………
実はにゃんたろーにもよくわからない………
12巻のあの内容の手紙をもらって……
薪さんは何て思ったんだろう??ってずっと考えていたんですけど。
もし、にゃんたろーだったら。
同性で、その人のことが好きなんだけど。(薪♥→青木確定で!)
相手は多分違う(そして誰かいい人を見つけて幸せになってくれるといいなあと思っている)
性格がとても優しくて、広い深い愛情を持っている人。事情があって結婚はしないと決めているらしい。
そんな人から
「仕事が終わってから次の日仕事に行くまで一緒に過ごせないかと。
色々プライベートなことも知りたい。
自分のことも知って欲しい。
1日に少しでもそういう話をする相手を家族っていうんだと思う」
っていう手紙をもらったとする。
………恋愛的な意味だとは思わないような気がする……
だってそういう相手を家族っていうんだと思うって弱いよ………。
家族の定義も広すぎるよ………。
「え?え?」って「どういう意味!?」って思って焦るけど!ちょっとは期待しちゃうかもしれないけど!!
イコール自分のことを愛してるんだなーとは思わないだろうと………
で、多分兄弟的な意味で言ってるのかなーと結論づける気がする。あと、「何?酔っ払って書いちゃったの?」とか。
「なんだろ、夜中に突然寂しくなっちゃったのかなー」とか(笑)
んで、何より。
「なんでお前の提案にはいつもHOWがないんだ!!!!」
……って叫ぶと思う。
あの時薪さんフランスにいたし、もし日本に帰っても福岡東京じゃあ……
ヘリで。とか言わないよね!あれ維持費年間安くても500万円くらいするからね!
手紙はもちろん嬉しいと思うけど、薪さんもそんな感じでLOVEだとは思ってないんじゃないかなー
「ま………また青木がおかしなことを言ってる………
どうした、雪子さんが他の人に持って行かれたショックでおかしくなったのか………?」
とか思いそうな気がする……
そして、今更だけど青木くん!
青木くんは薪さんが自分をそこそこ好きで(もちろんLOVEとして)いてくれてるって自信があったのかなあ?
ないとあの手紙、突然元上司(しかも直属ではないにしろ警察内では結構な上官)に送れないですよねえ??
「大丈夫?こいつ………」って心配されかねない内容ですよ?
そして、返事する側も真面目に返事しちゃったら「わーこいつマジで返してきたよ」って思われたらどうしようっていう内容ですよ?
(ね!eさん!)
もうホント…………突飛なんだよ……青木よ………。
あ、岡部さんの「おいこら薪!!」がちょうかわいかった。
ここまでレビューしてなかった分です。
そのせいか長…………っ!!!
そしてその後のメロディレビュー短………っ!!
いつの間にこんな長々レビュー書いちゃうようになったのか。
メロディレビューのも、焼き直しつつ、最後まで行くつもりです。
そんなこんなでおつきあいください。
STORY
入院していたユリヤが何者かに連れ去られた。
早く病院に戻さないと命に関わると焦る薪。
その捜査の合間、青木に「手紙は読んでいない」「内容を話せ」というが……

ある意味、薪さんも『無駄美人』(©ちはやふる)なのかもしれん……
タジクは、女の遺体を前にしていた。
「ガリーナツォイ どうやらこいつも発症したらしい」
覚醒剤を吸引しながら川谷寿明がこともなげに言う
「悪いけどまた始末しといて」
ガリーナの瞳をそっと閉じさせるタジク
「もう今更断れないよな?」
寿明の隣には沙羅の姿が。沙羅にも頼むよう悪びれずに言う。
タジクは手話で更に寿明とは別れるように勧めるのだが……
タジクがいれば小一時間で人一人あとかたもなくバラすことができる、科捜研や第九も怖くないーー
いい男を連れてきてくれたな、沙羅
となんの罪の意識もなく言う川谷寿明に、タジクは沙羅の顔を見つめるが彼女はただ視線をそらすばかりだった。
また、ということはその前にも始末させられたんでしょうが、タジクも川谷にすぐに特定部位を混入して云々とかしないですよね?
きっかけになった事件があったんでしょうか?それが吉川ヒナ?沙羅に暴力を振るったから?
ちょっとこの辺りの川谷親子と沙羅の関係性、タジクとの絡みがどーもよくわからないんですよねえ〜〜
ま、またもうちょっといろんなことが明らかになってから、詳しく。
そしてーー
ガリーナの妹、入院中のユリヤもまた、川谷寿明の手で殺害された。
タジクを呼べ、と言われ、混乱の中すがるように助けを求めてきた沙羅。
取り乱す沙羅をなだめ、自分がなんとかするからそれまで頑張れ、と励ますタジク
「君は絶対に刑務所に行くようなことにはならない
なぜならその時は俺がかわりに刑務所に入るからだ。
俺は君に恩がある。」
タジクの言葉に沙羅は落ち着きを取り戻す
「やるんだ沙羅!こんなところで捕まるな。君には目的があるんだろ!」
そしてタジクは路上で浮浪者を拉致しーー
ユリヤとその浮浪者を入れ替えたのだった。
薪たちはユリヤが行方不明になった連絡を受け、その姿が浮浪者に変わっていることに呆然とする。
関係者から聞き取りをした第九職員、波多野が状況を説明する。
その浮浪者は代官山周辺を住処にしているホームレスで、今朝の11時ころ路上で襲われ、目が覚めたら病院にいたという。
ユリヤにつながれていた心拍数などのチェックをするモニターは彼に付け替えられており異常がなかったため、病院側は発見が遅れ正午になって始めてこの自体に気がついたという。
拉致時間と場所移動時間、発見時間を考えると11時半から正午までの20分弱に犯行が行われたと推測される。
しかし、この大病院で誰にも気がつかれずにユリヤを運び出すなど……
「医師も看護師も口を揃えてまるで…」
「まるで?」
薪は硬く拳を作り、テーブルを叩いた
「まるで…」
「『まるで、手品のようだ』?」
「そうです!」と顔をぱっと輝かせる波多野
「あるいは『まるで煙のようにユリヤが消えてあの男があらわれたんです』?」
「どうしてみんなの言ってたことがわかるんですか、所長……」
思わず薪の美貌にぽーっとなる波多野だが、岡部は気が気じゃない。波多野はまだ新人で女子ですから……と弱々しくつぶやく。
「ばかだな……そんなこと……」
波多野の手帳をぐしゃりと握りつぶし
「あるわけないだろうっっ……!!」
怒りに任せて波多野に迫る薪を、岡部は止める。
薪は「お前もバカでないなら証拠を探せ」と波多野に指示するが、結局監視カメラも訪問者リストも細工されており何も掴めなかった。
残されたのは病室についたほんの少しの血痕のみーー
薪さんの美貌にぽわん、となる波多野ちゃん。
対照的にびびりまくる岡部母さん。「女子女子!女の子!」と気を使っていてかわいい岡部さん。
女子だからといって扱いに変わりはない薪さん。
その血痕はほぼ100%ユリヤのものだという岡部。その血痕に「尾」がついていると言う薪。
その尾はベッドの上から壁に飛んできたという証拠だった。
おそらく、犯人は下の防水シーツごと死体を包み、洗濯カートらしきものにいれ、誰の気にもとまらないような作業服すがたで運んだのではないかと推測する。
そして浮浪者をまた運び、代わりに電極をつけ、逃亡したーー
しかし岡部は「出来るんでしょうか。そんなこと……」と驚愕の表情を見せた。
「出来たからあのホームレスが寝てたんだろ」
「だとしたら犯人は病院関係者では?それかよほど用意周到に計画を……」
しかし薪の見立ては違っていた。
昼間近の11時に代官山の路上で浮浪者を襲うような危険を犯しているーーこれは突発的な犯罪だと。
突発的でいきあたりばったりーー
だが。
恐ろしく頭が回り、場数を踏んでいる
薪の脳裏にいくつものピースが浮かんでは消える。
代官山
料理人などの作業服
11時過ぎ
あの、自分と対峙していたときにかかってきた電話ーー
あのとき
あの男……っ!
よくもこの僕の目の前で……!!
『よくもこの僕の目の前で……!!』自信家薪さん!!
いいなあ、このセリフ!!
薪はその足で警視総監の部屋に向かった。
警視総監は昼食に愛妻弁当を食していたところだった。
川谷雅人衆議院議員の息子、川谷寿明と秘書の沙羅の指紋がユリヤの病室から検出されたのだ。
病院関係者からも、ユリヤの病室に二人が出入りしていた証言は取れている。
二人が事件に関与しているのは確かなのに、2人の接触が止められているのはなぜかとまくしたてる薪にげんなりする警視総監。
「あなたが横ヤリをいれていると聞きましたが!?」
ユリヤはすぐに病院に戻さないと命に関わる、川谷寿明宅の捜査令状を、と警視総監の手を抑えつける。
その手にした湯飲みには「プレミアム」のマークが……
川谷雅人衆議院議員もまた「プレミアム」のメンバーであることを知る薪は
「まさか『プレミアム』の会員の犯罪は総て総監のお目こぼしが利くわけではないですよね……?」
と迫るが、総監はとうとう声を荒げ
「何を失敬な!」
総監はそもそも死体もない、残されたのは証拠能力のないちょっとの脳と数滴の血液だけ、それでは殺人事件にさえならない、と怒鳴る。
「そのお言葉、ユリヤを救出せずに死体になるまで待てと聞こえますが……!!」
どうとってもらってもかまわん、出て行けという総監に言い返すことができず部屋を後にする薪。
令状がとれたか、と薪を追いかける波多野だが、怒りに震える薪はその手を払いのけ歩いて行ってしまう。
その剣幕に怯える波多野だったが……
落とされた手帳を拾い、波多野に渡す男が。薪の元部下、青木だった。
「ちょっとこわいけどちゃんとついていかないと、あの人暴走しちゃうよ」
「ちゃんととめてあげて」
お前にだけは言われたくない!!!!
と、99.9%の読者がツッコミをいれたことでしょう。
暴走は青木くんの得意分野でしょう??
そして、警視総監!
清水先生、なにげに彼がお気に入りなのかな??
なんと海苔で『LOVE』って書かれた愛妻弁当食べている〜〜!!!
奥さん愛らしい感じの方なんですね。やだもう〜〜
でもお弁当、ちょっと米多すぎませんか奥様。
接触が止められているのはちょっと納得いきませんが、事件にすらならないという言い分はまあ……確かにな……と思ったり……
警視総監って憎まれ役なんだけど、言っていることはいつもまっとうなんですよね。
つまらないほどにまっとうだからこそ薪さんとぶつかってしまうのか。
タジクはレストランで仕事中だった。
下のシェフらに食材を無駄にしないよう指示しながらも、彼は妹のことを思い出していた。
病気の妹のために、「他所の国の猫」のための缶詰をもってきたタジク。
その妹はそれを口にし、美味しい、と喜ぶ。
その缶詰に描かれた美しい猫をみて「今度はその国の猫に生まれ変わって毎日これが食べたいなあ」と言った妹、アルマーー
その国の猫に……
思い出に浸るタジクの耳に、店内での騒ぎらしき喧騒が聴こえてくる。
駆けつけるとそのには薪の姿があった。
彼は、あのホームレスを連れてレストランを訪れていたのだ。
そのため、ドレスコードで女性店員と揉めていたのだがホームレスをみて驚きを隠せないタジク。
薪は挑戦的に、ホームレスが今朝あった大変な出来事を語り、彼にディナーをふるまっても罰はあたらないとおもう、と言うが……
女性店員はお断りを、というがタジクはそのような事情なら、とジャケットを彼に貸すように言う。
「まってください できればジャケットではなく包帯を!!」
唖然とする店員だが、薪はかまわない。
「タジクさん、あなた今朝全身を包帯で包まれたご婦人とこちらのホームレスの男性をもしやお取り違えされませんでしたか?」
青ざめるタジクに薪は続ける。
もし間違えただけなのであれば、彼女を返してくれ、早く病院に戻さないと命にかかわる、と懇願する。
そんな薪の必死の様子を見て、タジクはーー
「あなたを見ていると昔世話になった人を思い出す」
「あなたのような人と対峙していると 自分が今属している側の人間と自分の有り様を思って 泣きたくなります」
このタジクのセリフ、これは意味深なセリフですよね。
世話になった人、というのは沙羅で、沙羅の今の変わりようと、それを受け入れることしかできなかった自分が哀しいとおもっているんでしょうか。
タジクの本心が思わず出てしまったシーンでしたね。
でもそれならなんで沙羅を止めなかったのかと……やはり思ってしまうんですが………!!!
そして、『よその国の猫』つまり日本の猫に………アルマちゃん……私も生まれ変わりたいよ……
っていうか、私は私に飼われたい………。と日々思うほどにうちの猫を可愛がっておりますが何か。
そこへお互いの携帯に連絡が入る。
薪の携帯には「青木」の表示が……
レストランの外には青木と波多野がきていた。
「会議が終わったんならこんなところをフラフラしてないで帰って明太子でも食べて自分の仕事をしろ!」と怒鳴る薪に、青木は「薪さんが早く見たいかと思って」と荒川の河川敷で発見された遺体らしきものの写真を見せる。
行方不明になったユリヤの遺体かと、現場に移動する3人だったが、河川敷の様子をみて、薪は「違う」と感じるのだった。
「彼は……少なくともタジクは遺体をこんな場所にこんな河川敷にぞんざいに投げ捨てたりしない」
また、深く自らの思考に沈む薪は、さっきの携帯への着信音が昨夜と同じ、沙羅からだと気がつきレストランに戻ろうとする。
驚き薪の車を止める青木に薪は「どうせ死体は逃げないだろ。何か解ったら逐一僕に知らせろ」
と自分で言っておきながら、ハッとして
「じゃなかった!お前もうホントに帰れ!」と怒鳴った。
着信音が同じだからって沙羅からだとは限らないんじゃないかな………
変えてる人もいるけど、人によって変えているひとって少なくないですか?
周りの人でみたことないんです………(私の友人たちが面倒くさがりやなだけですかね??)
薪さんの「辛子明太子でも食って」とか「じゃなかった!お前もうホントに帰れ!」(しかもチビ薪Vr.!)可愛かった!
そこに岡部がやってきて、薪らに声をかけるが、またどこかへ行こうとする薪に
「おいっこら!!まて!!薪!バカ」と思わず叫ぶが、車がバックしてくる。
岡部はこっそり逃げようとするが、車の窓からかけられた言葉は意外なものだった
「そうだ 青木」
「手紙何だって?」
呆然と薪の顔を見つめる青木。
まだ読んでいない、読んでいる時間がないから今話せ。という薪。
「今……ですか」
「覚えてないのか」
「いえ、いいえでも……」
岡部や他の捜査員も大勢いる前で?
「でもここでは、すみません」
「ちょっとここでは」
そういう青木をみあげてふっと笑うと、薪は車を発進させた
「もう帰れ」とだけ残して。

やーん!薪さん、
試してる〜〜!?
青木くんの真意を読もうとしているのか、その表情は、微笑みは一体どういう意味!?
1:『家族』の意味を掴みかねていたので、反応で意味を推察しようと思った
2:みんなの前で言うようならやましくない手紙。言わないならやましい手紙。
3:ばっかやろう、あんな大事なこと手紙とかで済ませようとするんじゃねー!口で言え口で!
ん〜〜〜……………
実はにゃんたろーにもよくわからない………
12巻のあの内容の手紙をもらって……
薪さんは何て思ったんだろう??ってずっと考えていたんですけど。
もし、にゃんたろーだったら。
同性で、その人のことが好きなんだけど。(薪♥→青木確定で!)
相手は多分違う(そして誰かいい人を見つけて幸せになってくれるといいなあと思っている)
性格がとても優しくて、広い深い愛情を持っている人。事情があって結婚はしないと決めているらしい。
そんな人から
「仕事が終わってから次の日仕事に行くまで一緒に過ごせないかと。
色々プライベートなことも知りたい。
自分のことも知って欲しい。
1日に少しでもそういう話をする相手を家族っていうんだと思う」
っていう手紙をもらったとする。
………恋愛的な意味だとは思わないような気がする……
だってそういう相手を家族っていうんだと思うって弱いよ………。
家族の定義も広すぎるよ………。
「え?え?」って「どういう意味!?」って思って焦るけど!ちょっとは期待しちゃうかもしれないけど!!
イコール自分のことを愛してるんだなーとは思わないだろうと………
で、多分兄弟的な意味で言ってるのかなーと結論づける気がする。あと、「何?酔っ払って書いちゃったの?」とか。
「なんだろ、夜中に突然寂しくなっちゃったのかなー」とか(笑)
んで、何より。
「なんでお前の提案にはいつもHOWがないんだ!!!!」
……って叫ぶと思う。
あの時薪さんフランスにいたし、もし日本に帰っても福岡東京じゃあ……
ヘリで。とか言わないよね!あれ維持費年間安くても500万円くらいするからね!
手紙はもちろん嬉しいと思うけど、薪さんもそんな感じでLOVEだとは思ってないんじゃないかなー
「ま………また青木がおかしなことを言ってる………
どうした、雪子さんが他の人に持って行かれたショックでおかしくなったのか………?」
とか思いそうな気がする……
そして、今更だけど青木くん!
青木くんは薪さんが自分をそこそこ好きで(もちろんLOVEとして)いてくれてるって自信があったのかなあ?
ないとあの手紙、突然元上司(しかも直属ではないにしろ警察内では結構な上官)に送れないですよねえ??
「大丈夫?こいつ………」って心配されかねない内容ですよ?
そして、返事する側も真面目に返事しちゃったら「わーこいつマジで返してきたよ」って思われたらどうしようっていう内容ですよ?
(ね!eさん!)
もうホント…………突飛なんだよ……青木よ………。
あ、岡部さんの「おいこら薪!!」がちょうかわいかった。
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