秘密 トップ・シークレット 2010 END GAME (12巻) レビュー1

STORY
青木は自らの銃を投げ捨て、薪の身体を抱きしめる。

「秘密なんてどうでもいいんです」
「薪さん あなたが好きです」

その言葉に薪はーー


12巻 秘密はどうでもいい 秘密 トップ・シークレット


薪は青木に向かって銃を撃つーー

が青木は自らの銃を放り捨て、薪へと駆け寄った。
薪の銃を持つ手を捉えーー
そのまま身体ごと強く抱き締めた。

「秘密なんてどうでもいいんです

薪さん あなたが好きです

聞こえてますか?

そんな風に自分を追いつめないで下さい。
責任を一人占めしないで下さい。
人が殺されるのはあなたのせいじゃない

あなたのせいじゃないんです

岡部さんも
小池さんも
山本さんも
今井さんも
曽我さんも
宇野さんも
みんな 
みんなあなたが好きです。
あなたの事を心配しています

雪子さんも
鈴木さんも

鈴木さんも、ずっとずっとーーあなたの事を ずっと。

薪さん、自分を嫌いにならないで下さい
この世の中であなただけがいつまでもご自分を嫌って憎んでいるんです

もう
どうかもう
もうそろそろあなたもご自分を赦してあげて下さい
あなたが赦してあげて下さい

薪さん あなたが あなたが
ご自分を好きになってあげて下さい」

薪の手から銃がすべり落ちる。

薪は空に手を伸ばしーー


鈴木

すまない
すまない

まだしばらくそちらには行けない


青木に抱きしめられたまま、気を失うーー。



この青木くんの長台詞、どうしてこんな台詞が出てきたのかと考えてたんですけど。
ある意味、唐突じゃないですか?
「いままで薪さんが何を考えて何に苦しんでいたのか全く知らなかった」って自分で言ってるんですよ?
きっと、この地に向かう道すがら薪さんがどうしてこんなことをしたのか考えてたんでしょうね。

貝沼事件の被害者から始まって、鈴木さんの件、青木くんの姉夫婦の件。
全ての責任を抱え込んで、自分を犠牲にして償おうとしている薪さんに気がついたんじゃないかなと。
で「この世の中であなただけがいつまでもご自分を嫌って憎んでいるんです」っていうことに思い至ったのかなと考えたりしました。

この薪さんの「鈴木 すまない すまない」で号泣ですよ。
うううう………まだ行かなくていいよ……


12巻 体格差……………秘密 トップ・シークレット
改めて感じる青木くんのでかさ。

その後
暗殺者の脳のMRI捜査、さらに拘束されたSATの班長以上の取調べ・現場検証等が行われーー

一連の事件は警察内部から大量の処分者を出し、さらに直々に指示を下していた警察庁警備局長の取調べ中の自殺で幕引きとなる日本警察・警視庁史上初の大規模不祥事事件となった。

結局、「カニバリズム事件」とは何だったのか。

その脳に映されていた惨殺死体の映像は10年間軍事施設に軟禁されていた「チザンメール」の反政府運動のリーダー、イリハム・ヒラル・アイ本人であり、誕生日に施設を訪れた親族一同をチザンメール軍が惨殺した。

ただひとり、この画をみていた少年 ハシムを除いてーー

たまたま席を外していたため殺されずにすんだ、イリハムの甥のハシムは命からがら逃亡し日本領事館に逃げ込んだ。その後大使館で保護され日本に出国した。
しかし、その保護に手を貸した総領事も一家惨殺され、唯一居場所を知る石丸大臣までが自殺(不審死)を遂げたことを知り、ハシムは姿をくらます。

チザンメール軍はなんとしても、真実を知るハシムの脳をこの世から消去する為動いているのだーー

ハシムはイリハムの替え玉が立てられているニュースを見て、自分のみた真実を白日の下に晒したいと強く願った。

殺されることに怯え何も出来ないまま自分だけが生きていることに強い悔恨の情にかられるハシム。

一族の死を。無駄にしたくない。
世界中の人達に僕のみた「画」をどうか。

そんな時に、彼は「第九」の新聞記事を読む。
特に猟奇的なケースのみ、故人が見ていた画を5年前まで再現して操作するという記事。

それから半年後、北海道根室沖大地震にて、倒壊した病院跡から少年が奇跡的に救助される
それが「カニバリズム事件」の脳の視覚者ーー
ハシムだった。

彼は、わざと倒壊した病院に入り込み、そこで震災被害者として救助を待ったのだ。

そして「先生……僕は他の患者の遺体を食べて生きのびました」という言葉を残し、死亡するーー。


しかしこのハシム少年もちょっとはた迷惑……(^^;)
いや、でも極限で追い込まれちゃったらこういう風になっちゃうんでしょうか?

そして、事件の顛末というか黒幕の件がたった一コマで片付けられていたので「!!???」ってなった。
一コマかよ!って………
でもまあ警察内部の偉い位置にいる誰かが黒幕、ということは前にももう示しているので、いいのかな。


その経緯を岡部が警察庁長官に説明している頃、今井もまた青木にその説明をしていた。

この第九のレベル5に保管されているハシムの脳の画を奪還し処分したいがためにチザンメールが圧力をかけ、薪を脅迫していた。
しかし一向に屈しない薪に「部下」の家族を襲撃するにいたりーー

「俺の姉夫婦がその犠牲になった…」

薪のせいでも誰のせいでもない、もし誰かのせいだというなら……
とうつむく青木に今井は「おまえのせいじゃない」と慰めるが
「誰かわからない人の責任にするよりも自分のせいなんだと考えた方がまだ楽なんです。不思議ですけど」
青木は目を閉じ、再び今井の顔を見て笑ってみせた

「だから俺はこの責と一緒にずっと生きていきます」


ここの青木くんも青木くんらしかったですね。今井さんに気遣いの礼をいうあたりも。
でも一番は青木くんがカニバリズムを見たってわめいたせいだっていうのも忘れちゃいけないポイントですよ…


チザンメール軍の所業から世界に飛び火した民主化の波。
「チザンメール」からの「革命の輸出」は一党独裁制の大国、中国が最も恐れなんとしてでも防ぎたかった事態だった。今回の事件も、最終的な黒幕はチザンメールではなく……パトロンである中国。

世論は薪の擁護論が高まり、その進退が宙に浮いたままになっていた。

滝沢には二重スパイの疑いがあったが、薪が脳を撃ったことにより裏がとれずにいた。
「何故彼はあんな事を…」
頭を抱える長官。

岡部は病院での薪とのやりとりを思い出していた。

薪はベッドの上でつぶやくように言ったのだ。

滝沢がデータを渡した時にリークされることを予想していた……いや、望んですらいたような気がする。
鈴木を死に至らしめた銃への細工の真偽もわからない。
ただあの時滝沢は死にたがっていた。
自分に殺されたがっていた。

「あるいは僕の罪を”鈴木を殺した”という僕の罪を少しでも肩がわりして持っていくつもりだったのかも…」

「薪さん!滝沢はまっ黒です!」
そんなちっぽけな良心に、可能性にすがらないでくれ、簡単に人を信じないでくれと薪に言い聞かせる岡部。
「あなたがそんな風に信じれば信じる程、ほんの少しの人の良心に夢をみるたび いつもあんた傷つくじゃないですか」

泣き笑いのような表情で、自嘲する薪の姿ーー。


いや、本当にこのシーンでは岡部さんに同調してしまうというか、薪さんどんだけお人好しなの!って思いました。
タッキーはそんな人じゃないでしょ!真っ黒だよ真っ黒!!マックロクロスケだよ!
色々ありすぎて気弱くなってらっしゃるんですか室長!
もともと、いろんなことを自分のせいだって思い込み過ぎだし、なんでも一人で解決しようとしすぎだけど。
でもきっとそういう薪さんがみんな好きなんだろうな。


長官はレベル5のデータ流出はともかく、滝沢の脳の破壊行為は許されない。第九の室長として絶対にしてはいけないことだったという。
「彼は甘い。情に流されすぎる…」

部屋から出て行こうとする長官を呼び止め、岡部はーー

「恐れ乍ら…恐れ乍ら我々が 第九の捜査員が 人の秘密を侵害し続けるというこの捜査を、倫理観や恐怖に毎日押し潰されそうになりながらもそれでも誇りを持って続けてこれたのは」

「室長が誰よりも「情」を重んじる方だったからです」
「薪剛警視正が常に正しい姿を示してくれたから」

「だから我々は」

そういう岡部に長官は薪からの辞表が提出されたことを告げる
「これによる人事は追って通達する」

衝撃をうけ、ただ黙り込む岡部ーー




岡部さん、薪さんの保護者のようなところが目立っちゃうけど、上司として人として警察官としてとっても尊敬しているんだということも、伝わってきました。



さて次回最終回……。
わあーん。なんか寂しい。




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コメント

Secret

はあー

毎日ちょこちょことアップし続けて、もうすぐ終わるだなんて……継続は力なりですねえ。

本当にあの抱擁シーン……青木くんが天使キャラじゃないと成り立ちません……(褒めてない)
あれはまさしく愛ですよねえ。はあ……。
でもこの後で、青木くん舞ちゃんをぎゅうってしながら薪さんを思い出してるシーンがあって「舞ちゃんと同系列なのか………っ!」とちょっと驚愕しました。

お仕事、お疲れ様です!なみたろうさんの癒しになったのだとしたらとても嬉しいです!
あと2回頑張ります!

わあーん。私もさみしい。

ほんとにもう。あの抱擁シーンは。
確かに「チッ」ですな(笑)
でも、絵面が。薪さんの綺麗なかたちの小さな後頭部の抱え方ったらもう。それが愛でなくてなんなんだ青木。そろそろ答えてもらおうか。
あと青木のデカさ(笑)
ほんとですねまるでヒグマ手なづけてるヒトみたいですよね!(°▽°)

今日は仕事で腹が立ちまくって、帰ってくるとまずこちらに突撃しました。ああ色々忘れた!!ほんと毎日ありがとうございます(*´∀`)
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ねこじゃらしにゃんたろー

Author:ねこじゃらしにゃんたろー
こんにちは
にゃんたろーです!

清水玲子さんの「秘密」についてのレビューを書き散らかします。
ネタバレばかりです。要注意です。

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