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鈴木さんと薪さんについて2 薪さんの誤解?

なんか一人鈴薪祭りみたいになってますが……スミマセン……

ずっと気になっていることがあって。

薪さんが鈴木さんの人物像をずっと誤解しているんじゃないかって思うところが多々あって。

レビューでも書いたのですが、私にとって秘密の中で一番の謎が鈴木さんという人です。

鈴薪考2 



以前「どうでもいいツッコミ」に書いたのを再掲しますね。

1巻を読んだ時に……
ちょっと納得がいかないのが鈴木克洋さんが死んだ理由。
薪さんに殺してくれって頼んだのも、貝沼の脳を誰にも見せたくないからって死を選んだのもなんか納得がいかないんですよー!

だってそんなに薪さんを守りたかったら、生きるべきじゃない?
生きてたら脳は見られないじゃない?5年経ったらもうその映像は見れなくなるわけじゃない?(この時点では)
何も親友に脳を撃たせなくてもよかったんじゃない??
親友を殺してしまった薪さんの苦悩はまったく考えなかったのかい??

最初は本当に、あっけなく「あっち側に引き込まれやすい人」だったのかと思ったんですけどね、それにしては薪さんが鈴木さんを「頼ってた」感じが出てるでしょう?
一緒にいるときすっごい笑顔だし、鈴木鈴木鈴木鈴木言ってるし。
親友とはいえそんな頼りない人だったらそれは出ない気がするので………
そんなに単純な人だったのか?!だって青木くん貝沼脳をみたけど一時幻覚をみたものの飄々としてるじゃん!!って。(コピーだから??)
ずっと不思議に思って「秘密」を読み進めていくことになります。

この納得がいかない感は、ジェネシスを読んでますます強くなってしまいました。だってあんな賢くもわりと腹黒い人だし!
薪さんをただ守らなくてはいけないだけのか弱い人とは思ってないし!神経もかなり図太いし!




ま、もちろん第九での様子がほとんど描かれてないっていうのも大きいんですけど。
で、連載当初はきっとまだ清水先生の中でキャラクターが固まってなかった(爆)っていうのも絶対あるとは思うんですけど。

1巻で(ああ〜今1巻人に貸してて手元にないのでちょっとうろ覚えです。すみません)
青木くんは薪さんに
同じ顔をして」「よく似ている」「奴が死に切れずに僕を殺しに来たのかと思った」
「君のように見た物や聴いた事を「そのまんま」まともに信じて受け止めてしまうような単純(ストレート)な人間は簡単に引きずり込まれるんだよ 狂った脳に」(鈴木さんを思い出しながら)

岡部さんにも
「似てんだよ お前 鈴木さんに」
曽我さんにまで
「青木……なんかますますあの人に似てきましたよね」
なんて言われてます。

岡部さんも曽我さんも、直接には鈴木さんとは関わってないはずなので噂で聞いている程度の人物像なんでしょう。

で、3巻。
「おまえのように犯人や被害者に感情移入や共感する人間は「引き込まれ」やすい」
「狂人の心を理解しようとして一緒に狂うーーもしそうなっても僕は引き戻せないからな」
この時薪さんが誰を思い出していたのかは容易に想像がついた
あの人ーー
捜査中に精神を壊し死亡した薪さんの親友


飛びますが7巻

青木
そんな生き方ではダメだ
そんな事ではいつかお前まで「あの男」のように 
僕を護って死んだ「あの」
「鈴木!」



ちゅーことで。
薪さんは、鈴木さんをすごく……

人の良い、優しい、他人に共感してしまう

そんな人だと思ってるのがうかがえます

ジェネシスでも
「頭が良いだけでなく親切で人好きのする鈴木克洋には数多くの友人がいますが僕はその中に含まれていません。友人ではありません。」

親切心から、自分に協力してくれて、事件に巻き込んでしまったと後悔してますよね。

ジェネシスでは、鈴木さんが裏で澤村さんに揺さぶりをかけていたり、キツイ言葉を投げかけていたり、いち早く事の真相に近づいていたことも、薪さんは知らないんですよね。

ただ、親切で優しい鈴木さんの姿しか知らない。

11巻でも、薪さんが初めて知る衝撃の事実が
「何故?ジャマだったんだよ あいつ」
「人懐こい振りをして実は人一倍猜疑心が強くて人の事調べまわって……とうとうカニバリズム事件にまで首を突っ込んできた」
「しかも上官に「これは公開すべき映像だ」等と直訴しやがった」

これを聞くまでは、鈴木さんが裏でそんなことをしちゃってるとは露ほども思ってなかった
(おまえを信頼していたのは鈴木だ。僕じゃない。とかも前に言ってますしね)

薪さんほど優秀な人が、鈴木さんの本質を見抜けなかったのかーー

いや、多分それはないんじゃないかなって思うんです。なんたって天才薪さんですからーー

ただ、鈴木さんは薪さんにすごくすごく、優しかったから。

でも薪さんは自分が鈴木さんにとって『特別な存在』だっていうことには、思い至ってなかったんじゃないでしょうか。
彼はみんなに、こんな風に優しいんだ。って思っていたのかなーと……


それが、薪さんにとっての鈴木さんの人物像の誤解につながっているんじゃないかな。

でも鈴木さんは青木くんのように皆に同じように優しい人ではないと思うんです。


自分の大切な人には優しくするけど、正義感が強くて、犯罪者には毅然と接する。
見ず知らずの少女のためにヘリで助けに行ったり自分を刺した人に「すみません」って謝ったりはしない人だと思う……。

しかし、薪さんも薄々はそれを感じているんじゃないかなあ。
「さわやかなふりして実は腹黒いだろ!」とかも言ってるし、すごく頼りにしていたし。
心の底からただ優しい人だと思っていたら、そうはできない気がするんです。
だってほら……青木くんのことは頼りにはしてない……じゃないですか……。今のとこ。心の拠り所にはしてると思うんですけど……

ジェネシスレビューを書いているときに、思ったのですが……なんか鈴木さんは青木くんというより(役割が)岡部さんだなって。薪さんを叱ったり、守ったり、助けたり。
ビジュアル担当が青木くんで役割担当が岡部さんって感じ?
いや、なんか青木くん&鈴木さんファンの方ごめんなさい……

しかし、そんな優秀な鈴木さんが「自分の脳を撃ってくれ」と薪さんに頼んでしまうくらい貝沼脳に引き込まれてしまったのは……やっぱり、薪さんのことが好きだったからじゃないかな、と思ってしまいます。


青木くんの
「あなたを貝沼から完全に守るには後は自分の脳を撃つしかなかった」
という言い分は前述の通りおかしすぎる。

生きてたほうが、見られずに済むんだもん!!

青木くんは鈴木さんの脳を見たことですごく鈴木さんのことを分かったような気になってるけど、けっこうミスリードしてると思う。


そもそも論で、鈴木さんが亡くならないとお話が成立しないんだけど……

ホントーに生きてて欲しかったよ。鈴木克洋……。





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コメント

Secret

Re: 鈴木さんは謎

ヤマネさん、ありがとうございます

そー、鈴木さんすでに故人ですからね。いろいろと謎ですよね。

薪さんにとっては、恋情もあったかもしれないけど保護者的立場(おにーさん?おとーさん?おかーさん?)でもあり、親友でもあり、同志でもあり……
本当に色んな意味で大切な人だったんだと思います。

鈴木さんは?っていうのがジェネシスしかないし、「ずっとずっとあなたのことをーー」(好きで心配していた)って青木くんが言ってるのくらいですかねー。
でも単なる友達に深夜料金くらいいくらでも払っちゃうのか!?
いや、払わんだろう!!!!って思っちゃうんですよね。てへ。

「脳を撃ってくれ」についてもう書いてあるんですね。
おー!楽しみに待ってます。

いろいろ考えてみても結局は想像でしかないのですが、しっかり清水先生に確定されちゃうとそれも寂しいのかなー(なんて勝手な!!)と思ったりもします。

わからないから、惹きつけられてしまう、っていうのはあるかもしれないですね。うん。

鈴木さんは謎

今回の記事と前回の記事、興味深く読みました。
私も今、1巻から改めて感想を書いているのですけれど、鈴木さんって第九編でちょこちょこ思い起こされるんですけど、既に故人ですから、基本薪さんの目線からしかなくてよくわからないです。

鈴木さんは薪さんに限りなく優しくて、保護者的な面もあって、唯一、心を開けた相手だったんだと思います。鈴木さんのしたたかな部分も含めて、頼れる相手だったのではないかな。
もちろん、ものすごく恋情として好きであったと思うんです。
でもそれ以上に様々な好きもあったと思います。

で、鈴木さんはどうだったのかと。
「自分の脳を撃ってくれ」
これについて、私も悩んでいます。もう書いてあるのですけど。

でも、分からないから、面白いのかもしれないです。
鈴木さん、したたかな面も含めて完璧すぎる人なのに。

個人的には、もっとぶっ飛んでたり、抜けてたり、少しバカなくらいの方が好きですけど。

Re: 鈴木さん人気者ですからっ(*´艸`)

ちえまるさん、本当に鈴木さんは人気者ですね!

読書会のレポート、そうそう、お正月に熟読させていただいたんですよ!ぐるぐる回りすぎてわからなくなってたのですが、ちえまるさんだった………!!!
ありがとうございます!

>ここまで出るキャラになると最初からわかってたら、髪の毛も黒にしたんじゃないかと思ったものです
そうですね!ジェネシス髪の分け目も、薪さん右じゃないですか。分かりやすくするために変えたんだなって。
もしくは薪さんが鈴木さんとお揃いにしたかったのか(笑)

関係がはっきりと描かれてないから、妄想を掻き立てられるっていうのはありますよねー。
人によって色んな理想の鈴薪像があるとおもいます。

>鈴薪は精神的にデキテタ…!に、違いないと踏んでいます!むしろ肉体的にデキてても構わないくらいです

ハハハ。わたしも肉体的にデキてても構わないです。むしろデキてたらよかったなあ、と思います。
でも薪さんに漂う切ない感じがデキてなかったんだろうなーと思わせられるというか……(´A`。)
チューくらいしてるといいですね……。マジで。

>…BANANA FISHで、後ろに英ちゃんが来ても全くノーリアクション
あー!あったあった!ありましたねえ!
でもどうやらこのファイル、カニバリズム事件の報告書かなんからしいんですよ。見られてるのに全く気がつかないなんて……!!!薪さんたら、らしくなーい!!鈴木さんには本当に無防備です。




鈴木さん人気者ですからっ(*´艸`)

どーもー!読書会のレポートを取り上げてもらってありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ

鈴木さんね~第九編での登場シーンがメッチャ少ないのに、メッチャ人気で!
その人気のせいかどうか知りませんが、ジェネシスではついに相棒としての登場でしたからね!
清水先生の中で描きながらどんどん出来上がっていったキャラという気がします。(ここまで出るキャラになると最初からわかってたら、髪の毛も黒にしたんじゃないかと思ったものです…ジェネシス全体を通しての画面の白さ…w)(絵がキレイだから感じさせないけど)

そもそも第九編の1巻ってもう10何年も昔の話ですから…つじつまが合わなくなってくることもあるんじゃないかなぁ。まぁ、鈴薪の関係って、そういうアヤフヤで終わっちゃってるからこそ、妄想も、したい放題っていう…(´∀`*)

ちえまる個人的にも、鈴薪は精神的にデキテタ…!に、違いないと踏んでいます!むしろ肉体的にデキてても構わないくらいです。そして薪さんの方から鈴木の将来を思って別れ、傷心の鈴木は雪子と付き合い…(MRIには出てないくらい昔には、マジで、チューくらいしてたんじゃないのって思ってますガチで)(ガチの鈴薪で!)(←も、イイからw)

ちなみにこのイラストのシーン(無防備すぎる薪さんの後ろに鈴木さんののぞき見)
…BANANA FISHで、後ろに英ちゃんが来ても全くノーリアクションだったアッシュのリラックスっぷりを思い出しちゃいました( *´艸`)

鍵コメKさんありがとうございます

Kさん、鍵コメありがとうございます

わーいわーい。

これからもちょこちょこと書いていきたいとおもいますので、よろしくお願いします。

Re: 書きましたね…

ですよね!よかった間違ってなかった。
タッキーも「つぐなうべきなんだ」なんて言ってましたけど、あれがお前のせいだって言われても「知るかよ!」って感じじゃないですか???

あれあっさり見せてしまう青木くん、マジひどい。鈴木さんの立場は。

鈴木克洋最後の1日、見てみたいですね。ちょっと怖いけど!

書きましたね…

貝沼事件に薪さんが責任感じすぎ、書きましたねそんなこと(^_^;)。おっしゃるようにあれに責任があるとすれば薪さんの美徳が罪ってことになりますよね(-ω-;)。それが耐えられなかった…としたら、やっぱり鈴木さんて…ねえ?(* ̄∇ ̄*)

それで、それをあっさり見せてしまう青木(笑)。

鈴木さん最後の1日、とか見たいですね、ちょっとだけ…どういう精神状態やったのかなぁ。

Re: わかんないですね

eriemamaさん、さすがの考察!なるほどね〜玄人だからこそ、っていうのはあるかもしれないですね〜。
あと貝沼事件だけじゃなくてカニバリズム事件のあれこれもあって……命の危険を感じていたっていうのもありえますね。うんうん。
しかし鈴木さんなんでよりにもよってその上官を選んじゃったんだ……!あっ!逆に一番怪しかったからか!

たしか、eriemamaさん、貝沼事件に薪さんが責任を感じすぎなんじゃないかってレビューに書かれてませんでしたっけ。私もちょっとそう思うんですよね。確かにやつの異常性の引き金をひいてしまったのかもしれないけど……
そうなると薪さんが美しくて優しいのが罪ということになってしまう(^^;)
だから貝沼の最後の言葉を、絶対薪さんに見せたくなかったというのもちょっと……
(まあ、青木くんにあっさり見せられちゃいましたけどね)

精神的にまいっていた、というのもあるとは思うんですけど貝沼の脳を見るまでは薪さんのほうがむしろまいっていたって言ってたし、あの辺りの鈴木さんの精神状態を知りたいですねえ。

いやでもやっぱり謎のままのほうがいいのかなー!
謎だからこそ、鈴木さんの魅力が増すんでしょうかね〜〜

わかんないですね

鈴薪祭り~(≧▽≦)!←テンション上がる

>薪さんは自分が鈴木さんにとって『特別な存在』だっていうことには、思い至ってなかったんじゃないでしょうか。
彼はみんなに、こんな風に優しいんだ。って思っていたのかなーと……
>でも鈴木さんは青木くんのように皆に同じように優しい人ではないと思うんです

これ、私もそんな気がします。薪さん鈴木さんのことなんだかんだで盲信してそうだし。恋は盲目、というやつ?(笑)

青木と鈴木さんは内面あんまり似てないと思います。外面がどうだかは知りませんが(笑)。

それで、青木は貝沼脳にノーダメージで鈴木さんは引き込まれた件…。

青木が見たのはコピーのコピーだったから、というのもあるんでしょうが、これ見た時の青木はまだ第九に入りたて、大してMRI画像を見慣れていない、捜査員というより一般人で素人。薪さんへの感情が、って以前に、引き込まれる以前にMRIを見るスタンスが玄人の捜査員と違ていて、うわ!何だこれ理解不能、異常異常!ビックリだね(゚д゚)!、みたいな反応だったのではないかと(^^;)。そもそも仕事で見ないといけない、ではなく、薪さんの苦悩を知りたいからその前に鈴木さんという人を知りたい、という意図で見ていましたし。後に薪さんがお前実はカニバリズムに関する映像は見てなかっただろ、って言ってましたが何というか見方が雑だっただけ、単純に気持ちはちょっと離れたところで見ていたんじゃないかと思います。見たいところ、知りたいところだけ見ていた、というか。ご飯とかスマホしながらドラマ見ているみたいに集中しきれていない感じかな。。。そんなんじゃ引き込まれないですよね、多分。

鈴木さんは薪さんの代わりに見て、何とか貝沼事件を解明しようとしたわけで、職務として見ていたのだから捜査員としての見方をしていたはずです。異常きわまりない世界を細部まで何度も見なければいけなかっただろうから、それが続けば精神的に参るのは仕方なかったのかな、と。そんな状態に加えて滝沢曰く「人のことこそこそ嗅ぎまわって」た…ということは、滝沢たちの存在に薄々勘付いて、機密情報を薪さんと共に見ている自分が狙われる可能性も考えていたのかもしれません。上官に直訴までしたのだから、薪さんよりまず自分の身が危険かもしれない、もし自分に何かあれば、この脳を薪さんが見ることになるかもしれない、でもそうしたら今見ている貝沼の脳を見せてしまうことになる、ってなった…だから親友に撃たせるというひどい要求ではあったけれど、薪さんなら確実に脳を撃てるだろうから追いつめられてそうせざるを得なくなった、とか?

何にせよ薪さんが鈴木さん発見した時は相当精神的におかしくなっていたんでしょうからひどいことをしているっていう普段なら自覚できることさえ分からなくなっていた、そういう中で計画的ではなく衝動的にそうなってしまったんでしょう…。薪さんへの特別な思い、大切にしたいっていう気持ちも見失っていたのかも。

…ええっと。やはり無理があるようなので清水先生の中でもこんな感じ?くらいにしかつじつまはできてなかった、キャラも固まってなかった、ってところに同調していいですか?(爆)
プロフィール

ねこじゃらしにゃんたろー

Author:ねこじゃらしにゃんたろー
こんにちは
にゃんたろーです!

清水玲子さんの「秘密」についてのレビューを書き散らかします。
ネタバレばかりです。要注意です。

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